地方公務員体験記

元地方公務員の体験日記です!

意外と知らない地方公務員のお仕事

こんばんは。元地方公務員newconです!

 

多くの地方自治体では、年内に採用内定者の発表が行われ、4月から地方公務員として働くという方も多いと思います。

採用された皆さま、本当におめでとうございます!

 

ですが、新卒の方はもちろん、民間企業から地方公務員へ転職される方など、新しい環境に馴染めるかどうか不安ですよね。

 

この記事では、そんな皆さんの不安が少しでも和らぐよう、地方公務員がどんな仕事をするのかお伝えしたいと思います。

 

この記事で解決できる悩み

・最初の配属先はどうなるの?

・17時に帰れる?

・残業代はどうなっているの?

・事前に必要な心構えは?

 

この記事を読むことで、4月からの地方公務員生活のイメージができるようになるかと思います。

 

それではどうぞ!

 

①最初の配属先はどうなるの?

 

役所からの採用内定通知が出ても、配属課はまだ明らかになっていない方がほとんどだと思います。

それは、役所内の異動内示が2月末~3月上旬に行われるためであり、そのタイミングで新採用職員の配属課も明らかになります。

 

ここで気になるのは、履歴書や面接の際に伝えた希望課へ配属されるかどうかですよね。

 

結論から言うと、皆さんの希望はほとんど通ることはないと考えていいでしょう。

 

役所の人事異動は、役職者(部長・課長・係長)の人事を中心に考えられており、一般職員の異動希望すら、ほとんどの場合希望どおりとなりません。新採用職員の場合はその能力もわからないわけですから、尚更です。

 

専門職の方は、ある程度配属先は予想できるかと思いますが、町・村役場規模で採用された一般職の方は注意が必要です。

小さな規模の役所は基本的に人員が不足しているため、大きな市では技術職の方が就くような部署に配属されることがあります。(実際、私はこのパターンでした。)

 

そのため、大学で法学部をでたので、税務課かな等と予想せず、「どの課に配属されても一生懸命頑張ろう!」とフラットな気持ちで過ごしましょう。

 

②17時に帰れる?

多くの方は、地方公務員を目指した理由として、「安定している」「17時に帰れる」といった労働条件が含まれているのではないでしょうか。

 

身分の安定性でいえば、公務員は抜群です。では、残業についてはどうでしょうか。

 

こちらも結論からお伝えしますと、「部署による」・「時期による」ということになります。

 

「部署による」というのは、窓口業務が主となる課(住民課など)は基本的に提示で帰れる可能性が高いです。その理由は、業務が窓口対応がメインとなるため、窓口にお客様がいなければ、業務は終了となるからです。

 

逆に帰れない課は、窓口業務が主ではない課です。これらの課は1年単位の事業を抱えており、「今日の分の仕事」という概念がありません。そのため、多くの職員は残業しています。

 

私は地方公務員時代は、19時頃に帰宅することが一番多かったように思います。

 

次に、「時期による」についてですが、地方公務員にも繁忙期があります。全体として、年度末や年度始めである、(3~5月)は繁忙期となります。

それ以外にも、税務課であれば確定申告がはじまる2月~3月は繁忙期になるなど、それぞれの課独自の繁忙期もあります。

 

よって、基本的には残業がありますというのが私の体感です。

 

ただし、新採用時には担当する業務がないため、定時で帰ることができます。「周りの先輩職員が残業している中、新採用の自分だけ帰るなんて・・・」と思いますが、仕事がないのに残っていても仕方ないので、先輩や係長に一声かけて、帰宅しましょう。(逆にチャンスはこのタイミングしかありません。)

 

③残業代について

基本的には残業があると先程記載しましたが、そうなると気になるのが残業代ですよね。

 

公務員の残業代は各課・各係で予算が定められています。そのため、その予算の範囲内で残業代が支給されることになります。

 

困るのは、予算を使い切ってしまった場合です。その場合、議会で補正予算を組むことになりますが、多くの地方公共団体は財政状況が厳しいため、財政ヒアリングの時点で補正予算として認められないという状況になります。

 

つまり、サービス残業です。(法律的には駄目なのでしょうが・・・)

 

地方公務員は、めちゃくちゃサービス残業あります。特に業務に慣れないうちは作業効率が悪く、どうしても定時であがることができない場合があります。残業したら100%残業代が支給されるという妄想は捨て置きましょう。

 

④事前に必要な心構えは?

都会の役所には当てはまらないかもしれませんが、田舎の役所に勤める方に必要な心構えは2点あります。

 

1点目は、事務職で採用されたとしても、作業系の業務も多くあります。

2点目は、ボランティアや地域活動で休みが潰れることが多くあります。

 

田舎の役所では、祭りの準備などを役所職員が行っているケースが多く、男性社員は業務時間にその準備に駆り出されます。

祭り以外にも、自治体主催のイベントの設営等を行うことが多くあるので、事務職だから肉体労働はないという甘い考えは捨てましょう。

 

次に、ボランティア等について、私が勤めていた役所では、「役所職員は地域に貢献するように」という理由で、自治会の活動にほぼほぼ強制参加でした。

そのため、夏場は自治会の活動で土日も駆り出されることが多くありました。(もちろん、休日出勤手当等はありません。)

 

また、地域の清掃活動などにはボランティアという名目で強制徴収かけられるケースも多くあります。

 

私は現在、民間企業に転職しています。

今の職場は、安定性は地方公務員には負けますが、定時退社の頻度や残業代、休日の状況は民間企業の方が断然いいと感じています。

 

最後は少しネガティブな情報を記載してしまいましたが、地方公務員の皆さんは、地域のことを誰よりも考えて仕事に取り組まれております。

 

当初のイメージと異なる内容もあったかと思いますが、それ以上に多くのやりがいを感じることのできる職場でもあると思います。

 

この記事が、4月から地方公務員になる皆さまのお役に立てれば幸いです。